平成16年度事業報告
平成16年6月4日 平成16年度総会(東京都立工芸高等学校)
平成15年度事業・決算報告を承認し,平成16年度事業計画・収支予算案を決定した。
あいさつに立った黒川会長は「ここ数年の高校の印刷教育の状況を見ると,アプリケーションの操作に終始し内容が空洞化していると思う。 これは個人的な資質に関わることでもあるが,教員の他科への異動の状況もあり,この現実をなんとか変えていきたい。 そのためには,印刷教育研究会をますます発展させて注目してもらい,多くの人材をさまざまな教育機関に入れていきたい。 この研究会はここ10年間ほど厳しい状況にあるが,20年間継続してきたことを誇りに思い,さらに次の半世紀に向けて飛躍したい」と述べた。
平成16年度の事業は,①会員相互および関連団体等との交流・情報交換,②研究会・講演会の開催,③見学会の開催,などのほか,賛助会員へのサービスの一環として,新入社員向けの研修を実施する予定。
功労賞,論文賞の表彰では,功労賞に株式会社恒陽社印刷所(福田和正社長),論文賞に小早川亨氏(東京都立飯田橋技術専門校)に黒川会長より賞状と記念品が贈られた。
平成16年6月4日 CTP研究会(東京都立工芸高等学校)
総会の併催行事として開催。富士フイルムグラフィックシステムズ株式会社技術部技術二課の杉野秀己課長を講師に,CTP研究会PARTⅡ「CTP版材の種類と画像形成」を聞いた。
平成16年8月25日 見学会(小森コーポレーション関宿工場)
㈱小森コーポレーションの関宿工場(千葉県野田市)を訪問,最新のオフ輪の生産現場を視察した。
この日の参加者は正会員,賛助会員,学生ら20名。春日部駅に集合し同社バスを利用し,関宿工場に向かった。小野雅愛取締役関宿事業部長の歓迎あいさつを受けた後,同工場の概要説明。 関宿工場は1978年竣工。敷地5万平方㍍,工場1万5000平方㍍,300名の従業員が働いている。 中型枚葉機の量産を行っている取手工場およびつくば分工場,小型枚葉機を生産するグループ企業の㈱小森マシナリーに対して,関宿工場では大型枚葉機,オフ輪など受注生産の印刷機械を製造している。 同社にはこのほか,海外生産拠点として紙器印刷機械などを生産するコモリシャンボンSA(フランス)を有している。
2003年7月に環境マネジメントシステムISO14001を取得(同社全事業所で取得済み),同社の提唱するコーポレート・テーマ“Freedom of Impression”のもと, 「技術革新と印刷機の調和」「人と印刷機の調和」「工場環境と印刷機の調和」の3つの調和を実現する印刷機の生産を行っている。
この日,オフ輪の出荷と重なり,大型トラックが行き交うなか工場見学。まず全自動刷版交換装置フルAPCの実演。8版を2分以内に交換でき,高い取付け精度により一発見当を支援するこの装置の威力に目を見張っていた。
次に,システム35Sの印刷実演。同機は,これまで同社が培ってきた技術の粋を結集して高い印刷品質を実現するとともに ,新型フルAPC,ユーザー単位のデータから事故学習し,統合管理システムとして進化したKHS-AI等の各種自動化システムに加え, コモリマチックによるノンアルコール,高効率モーターの採用による省エネ効率の向上など,地球環境保全に向けてさまざまな観点からきめ細かな配慮が施されている。
韓国に納入されるという実演機の操作盤等はハングル文字。毎分800回転の印刷状況をつぶさに見学,また自動巻取紙交換の説明に耳を傾けた。
平成16年11月26日 デザイン研究会(東京都立工芸高等学校)
Daddy’s Home代表取締役の柳沢光明氏を講師に「デザイン事務所から見た印刷業界」のテーマで開催した。千葉大学意匠化を卒業,PR誌や週刊誌などのデザインを中心にエディトリアルデザインの分野で30年の経験を有している柳沢氏は,フォントの周辺(可読性)問題も含めてわかりやすく解説した。
平成17年3月16日 ハリーポッター研究会(東京都立工芸高等学校)
話題の大ベストセラー「ハリーポッター」について、㈱トッパングラフィック監査役の三枝士郎氏を講師に「ハリーポッターにまつわる裏話と上製本アレコレ」のテーマで開催。 「ハリーポッター」出版の内情や、著者のJ.K.ローリングについて、また、上製本に関する技術的な話も聞いた。
平成15年11月28日 イギリス印刷教育研究会(東京都立工芸高等学校)
イギリスの印刷教育に造詣の深い文際アートカレッジ学園長の中村元隆氏を講師に「イギリスのグラフィックアーツデザインの基礎教育」のテーマで話を聞き,懇談した。
平成16年3月5日 出版研究会(東京都立工芸高等学校)
出版社「ベネッセコーポレーション」で、20年間にわたっての製作管理、販売、業務、編集、開発と幅広い分野の経験を有する大賀勉氏(アドレス通商株式会社出版ロジステック開発部)を講師に「出版業の課題と今後の可能性」のテーマで開催。 新たな出版界のあり方と新しいビジネス展開の方向などについて聞いた。